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リフレクシブ・ライブズ

辻 泉【編集】

発行元: 勁草書房

ジャンル: 人文

2025/06/17発売

¥ 4,000 (税別)

搬入日(取次):注文日の翌々営業日に取次搬入いたします。※営業日/月~金(祝日、お盆・年末年始除く)

リフレクシブ・ライブズ 青少年研究会調査にみる「曲がり角」の時代の若者たち

辻 泉【編集】

発行元: 勁草書房

ジャンル: 人文

2025/06/17発売

¥ 4,000 (税別)

搬入日(取次):注文日の翌々営業日に取次搬入いたします。※営業日/月~金(祝日、お盆・年末年始除く)

内容紹介

誰しもが道に迷う現代社会。青少年研究会調査データから、新しい生き方を模索する若者文化にみる、再帰的な生の諸相を描き出す。

「曲がり角」に差し掛かる日本社会。若者文化には、新しい社会のありようやライフスタイルを、反省的にとらえるふるまいが先駆的に見られる。30年にわたる青少年研究会調査から、「偶発性」「関係性」「再帰性」をキーワードに、SNS利用、友人・恋愛関係、能力主義や自己意識など、若者の再帰的ライフスタイルの諸相を読みとく。
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目次

序章 なぜ他人事ではなく自分事の若者論なのか[辻 泉]
   ──「曲がり角」の時代の「再帰的ライフスタイル」
 0.1 なぜ他人事ではなく自分事の若者論なのか?
 0.2 再帰的ライフスタイルを若者文化にみるということ
 0.3 青少年研究会調査とは
 0.4 本書の構成と各章紹介

第一部 リフレクシブ・ライブズⅠ:偶発性とメディア文化

第1章 若者はSNSのまなざしの先に何を見ているのか[二方龍紀]
    ──偶発性の中の再帰的ライフスタイル
 1.1 若者に定着したSNS
 1.2 インターネット・SNSと若者をめぐる議論
 1.3 若者はSNSのまなざしの先に何を見ているのか
 1.4 SNSをめぐるポリティクス

第2章 若者はメディア化された親密性をどのように築いているのか[木村絵里子]
    ──ソーシャルメディア・友人・恋愛
 2.1 親密性のプラットフォームとしてのメディア
 2.2 メディアと親密性に関する議論
 2.3 メディアが媒介する親密性の諸相
 2.4 再帰的ライフスタイルとしてのメディア化された親密性

第3章 ショート動画で音楽を聴く若者はどう再帰的か[木島由晶]
    ──消費の液状化と美的再帰性をめぐって
 3.1 脱物質化する文化消費
 3.2 再帰的近代社会と消費
 3.3 新しい消費スタイルの影響を探る
 3.4 ポストモダンの日常化

第二部 リフレクシブ・ライブズⅡ:関係性という居場所

第4章 友人関係の多元性・再帰性は若者の孤独感を高めるか[小川豊武]
    ──変わる関係性と変わらない規範
 4.1 コロナ禍で「奪われた青春」?
 4.2 若者の友人関係と孤独に関する議論
 4.3 若者の孤独感の実態とその規定要因
 4.4 若者自身が用いている規範の研究へ向けて

第5章 恋愛はリスクなのか――安心感を求める若者たち[羽渕一代]
 5.1 性行動のリスク化と恋愛
 5.2 理解や安心を求める若者
 5.3 生殖家族形成の停滞と定位家族の紐帯の相対的強化
 5.4 最も親密な相手,母親

第6章 「歴=年齢」の若者は自分が嫌いなのか[久保田裕之]
    ──「非モテ」のジェンダー構造と社会的スティグマ
 6.1 恋愛はいかなる「選択科目」か
 6.2 社会的承認としての「モテ」とその欠如
 6.3 調査からみる「恋愛交際経験がないこと」
 6.4 「非モテ」インパクトのジェンダー差

第7章 結婚で何が重視されているのか[井口尚樹]
    ──配偶者に重視した点と夫婦関係満足度の検討から
 7.1 結婚の意味づけの検討の必要性
 7.2 「純粋な関係性」と経済
 7.3 配偶者選択と夫婦関係満足度
 7.4 「経済も関係性も」のハードルと,その乗り越えに向けて

第三部 リフレクシブ・ライブズⅢ:再帰性と自己・社会

第8章 定職は大人の条件か[妹尾麻美]
    ──変わらないロスジェネ,承認を求める今の若者
 8.1 若者バッシングと労働
 8.2 個人と社会の媒介となってきた職業
 8.3 アイデンティティと定職意識の関連
 8.4 職業によって結びつかない個人と社会

第9章 努力主義の衰退は何をもたらすのか[寺地幹人]
    ──「親ガチャ」の時代を生きる若者たち
 9.1 努力の昭和,格差の平成,そして「親ガチャ」の令和へ
 9.2 青少年研究会調査と「親ガチャ」論
 9.3 データからみる努力主義の衰退
 9.4 「親ガチャ」の時代を生きる若者たち

第10章 若者たちは〈不安〉とどう向き合っているのか[岩田 考]
    ──〈能力不安〉が変える「私」と「社会」
 10.1 AIによって増幅する〈能力不安〉
 10.2 〈能力不安〉とは何か
 10.3 若者たちのサバイバル戦略
 10.4 〈能力不安〉は「社会」を変えるか

第11章  「私」のあり方と「社会」への態度はどう関係しているのか[牧野智和]
    ──アイデンティティ資本と世代継承性の関係について
 11.1 自己意識に織り込まれている「社会」
 11.2 自己意識と社会への態度の結びつきをどう考えるか
 11.3 アイデンティティ資本の効用分析
 11.4 アイデンティティ資本の複雑な効用,およびその展望

第四部 リフレクシブ・ライブズⅣ:青少年研究会の30年

第12章 「失われた世代」はどのように失われたか[浅野智彦]
    ──自己意識の世代間・世代内比較
 12.1 3つの名前を持つ世代
 12.2 特異なのか連続しているのか
 12.3 世代の効果と年齢の効果
 12.4 若者論のゆくえ

第13章  大悲観の小楽観,若者たちは社会と時代をどう見てきたか[藤村正之]
    ──社会意識の変容と底流
 13.1 「戦争と経済成長を知らない若者たち」が見る社会
 13.2 価値意識が変容する時代をとらえるための視座
 13.3 若者たちの社会・時代・生活を見る眼──その変容と底流
 13.4 自己成長と社会衰退の2ベクトルの中を生きる若者たち──大悲観の小楽観

おわりに

索引
編者・執筆者略歴
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著者略歴

辻 泉【編集】

辻 泉(つじ いずみ)

1976年生まれ. 東京都立大学(現 首都大学東京)大学院社会科学研究科博士課程単位取得満期退学. 博士(社会学). 現在:中央大学文学部教授. 主著:『ケータイの2000年代――成熟するモバイル社会』(東京大学出版会, 2014年, 共編著), Fandom Unbound: Otaku Culture in a Connected World (Yale University Press, 2012, 共編著).

浅野 智彦【編集】

浅野 智彦(あさの ともひこ)

1964年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京学芸大学教育学部教授。主著『検証・若者の変貌』(編著, 2006年, 勁草書房)、『「若者」とは誰か』(2013年, 河出書房新社)
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商品概要

発行元
 勁草書房
発売日
2025/06/17
ページ数
320p
ISBN
978-4-326-60380-0
セット商品分売可否
単品分売不可
Cコード/ジャンルコード
3036 / 15
読者対象/成人指定
指定なし(デフォルト)

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