内容紹介
本書の柱は、1970年代前半の「水俣病闘争」を患者たちの立場に立って支えることに徹した精神的な指導者・渡辺京二の軌跡である。中でも1990年12月に、熊本・真宗寺で語った「水俣から訴えられたこと」は、昭和44年から昭和48年までのおよそ4年間にわたる、患者たち自身による闘争の全体像を、著者自らが総括する形でまとめられており、水俣病事件の本質を初めて公の場で述べた注目すべき講演録である。他に、水俣工場前での坐りこみのビラ、「許す」ということの意味、など重要な資料(論考)も収録。
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目次
【I】闘争のさなかで
現実と幻のはざまで/死民と日常/流民型労働者考/チンプンカンプンとしての裁判/終りなき戦いの序章/私説自主交渉闘争/『わが死民』解説
【II】あの闘争とは何だったのか
水俣から訴えられたこと(真宗寺講演録)/『わが死民』あとがき/義の人の思い出/「許す」という意味
《資料》
水俣病患者の最後の自主交渉を支持しチッソ水俣工場前に坐りこみを/われわれは存在をかけて処理委回答を阻止する/三宅さんの訴訟取下げについて
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現実と幻のはざまで/死民と日常/流民型労働者考/チンプンカンプンとしての裁判/終りなき戦いの序章/私説自主交渉闘争/『わが死民』解説
【II】あの闘争とは何だったのか
水俣から訴えられたこと(真宗寺講演録)/『わが死民』あとがき/義の人の思い出/「許す」という意味
《資料》
水俣病患者の最後の自主交渉を支持しチッソ水俣工場前に坐りこみを/われわれは存在をかけて処理委回答を阻止する/三宅さんの訴訟取下げについて