人と数学のあいだ
内容紹介
○書評
「日本経済新聞」2022年1月22日・朝刊
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「数学を学ぶことは、人間を学ぶこと」
数学は、非常に難しく、とっつきにくいものだと思われがちです。
たしかに現代の数学は抽象的で、技術的にも高度なものです。
大学はおろか中学・高校の数学で挫折してしまったという方も多いかもしれません。
しかし、実は数学は、私たちの身の回りの至るところに浸透しています。
スマートフォンなど日々使用している機器はもちろん、社会活動や人と人とのつながりにとっても、重要な基盤となっている。つまり、数学を使うと使わざるとにかかわらず、非常に身近なものだということです。
本書は、数学者・加藤文元と、異分野の識者4人との対談を収録したものです。
川上量生さんとはビジネス、
竹内薫さんとは物理学・プログラミング、
岩井圭也さんとは小説、
上野雄文さんとは脳科学、
……を通して、数学と人間とのかかわり、そして数学の新たな可能性を探っていきます。
必ずしも数の計算や命題の証明をしなくても、数学の面白さ・奥深さは味わえる。
本書を通して、そのことを体感していただけるはずです。
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「日本経済新聞」2022年1月22日・朝刊
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「数学を学ぶことは、人間を学ぶこと」
数学は、非常に難しく、とっつきにくいものだと思われがちです。
たしかに現代の数学は抽象的で、技術的にも高度なものです。
大学はおろか中学・高校の数学で挫折してしまったという方も多いかもしれません。
しかし、実は数学は、私たちの身の回りの至るところに浸透しています。
スマートフォンなど日々使用している機器はもちろん、社会活動や人と人とのつながりにとっても、重要な基盤となっている。つまり、数学を使うと使わざるとにかかわらず、非常に身近なものだということです。
本書は、数学者・加藤文元と、異分野の識者4人との対談を収録したものです。
川上量生さんとはビジネス、
竹内薫さんとは物理学・プログラミング、
岩井圭也さんとは小説、
上野雄文さんとは脳科学、
……を通して、数学と人間とのかかわり、そして数学の新たな可能性を探っていきます。
必ずしも数の計算や命題の証明をしなくても、数学の面白さ・奥深さは味わえる。
本書を通して、そのことを体感していただけるはずです。
目次
はじめに――数学を学ぶことは人間を学ぶこと
社会の至るところに浸透している数学
数学を学ぶことは人間を学ぶことである
数学を楽しむということ
数学するとは生きること――竹内薫さん
数学と孤独――岩井圭也さん
数学と脳――上野雄文さん
コンテンツとしての数学――川上量生さん
第1章 数学することは、生きること 加藤文元×竹内 薫
数学とプログラミングとクリエイティビティ
ルービックキューブで「群論」が分かる?
自分で「発見」することの大切さ
数学は人間が生み出したのか、自然にあるものか
数学はすごい、でも物理学もすごい
未来の数学の姿
第2章 数学と文学の交差点——すべての表現者は孤独か? 加藤文元×岩井圭也
なぜ、数学者を題材に小説を書こうと思ったのか
天才数学者の孤独
共同で革新的アイデアを生み出すことは可能か
作家の孤独
孤独とストイックの違い
「共鳴箱」の必要性
数学と文学の共通項
第3章 数学と脳科学――数学者の精神と脳科学の数理 加藤文元×上野雄文
脳から数学を読み解く
ガロアの死亡診断書
「数学脳」はあるのか?
数学と視覚の関係
数学者も言葉を通して考える
数学における〈正しさ〉とは何か
野山を駆け回ることと発想力
機械に数学はできるか
数学が「一つ」であること
人間の脳は、どのように抽象概念を手に入れたか
第4章 数学は「役に立つ」のか? 加藤文元×川上量生
数学という最高のエンターテインメント
数学はビジネスの役に立つのか
プログラムや法律の複雑度を「幾何学的」思考で測る
現代数学は「非可逆圧縮」された情報だと考えられる?
現代数学の可能性を探る――古典数学と現代数学の違い
「空間化」することの意味
数学における空間の考え方の変遷
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社会の至るところに浸透している数学
数学を学ぶことは人間を学ぶことである
数学を楽しむということ
数学するとは生きること――竹内薫さん
数学と孤独――岩井圭也さん
数学と脳――上野雄文さん
コンテンツとしての数学――川上量生さん
第1章 数学することは、生きること 加藤文元×竹内 薫
数学とプログラミングとクリエイティビティ
ルービックキューブで「群論」が分かる?
自分で「発見」することの大切さ
数学は人間が生み出したのか、自然にあるものか
数学はすごい、でも物理学もすごい
未来の数学の姿
第2章 数学と文学の交差点——すべての表現者は孤独か? 加藤文元×岩井圭也
なぜ、数学者を題材に小説を書こうと思ったのか
天才数学者の孤独
共同で革新的アイデアを生み出すことは可能か
作家の孤独
孤独とストイックの違い
「共鳴箱」の必要性
数学と文学の共通項
第3章 数学と脳科学――数学者の精神と脳科学の数理 加藤文元×上野雄文
脳から数学を読み解く
ガロアの死亡診断書
「数学脳」はあるのか?
数学と視覚の関係
数学者も言葉を通して考える
数学における〈正しさ〉とは何か
野山を駆け回ることと発想力
機械に数学はできるか
数学が「一つ」であること
人間の脳は、どのように抽象概念を手に入れたか
第4章 数学は「役に立つ」のか? 加藤文元×川上量生
数学という最高のエンターテインメント
数学はビジネスの役に立つのか
プログラムや法律の複雑度を「幾何学的」思考で測る
現代数学は「非可逆圧縮」された情報だと考えられる?
現代数学の可能性を探る――古典数学と現代数学の違い
「空間化」することの意味
数学における空間の考え方の変遷